アルブチンは美白成分の名称で、その美白効果の高さからさまざまな化粧品等に配合されている成分になります。
アルブチンは「1989年に厚生労働省に美白成分として認められた成分」で、大手化粧品メーカーからアルブチン配合の美容液等が発売されたことをきっかけに注目される美白成分となりました。
今回はそんな美白効果の高いシミに効果的な成分「アルブチン」について解説していきたいと思います。
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目次
美白成分アルブチンとは
アルブチンは美白効果の高さからさまざまな美白化粧品に配合されています。
アルブチンは、「コケモモ・リンゴンベリー・サンタベリー・ウワウルシ・梨」等に含まれています。
最近では化粧品のテレビCMでもよく耳にするようになってきているので、美白に興味がある人でしたらほとんどの人が知っていると思います。
しかし、アルブチンと言う名前は知っていても、実際のアルブチンの働きについてまで知っている人は少ないと思います。
アルブチンは、「シミの元ととなるメラニン色素の生成を抑制してくれる働きがある」ことから、美白に効果的な成分として認められています。
メラニン色素は紫外線等のダメージを防ぐ為に必要なものではあるのですが、問題はシミとなって肌内部に沈着してしまう事にあります。
メラニン色素が黒色かしてしまうのは、「チロシナーゼ」と言う酵素の働きによるもので、チロシナーゼがメラニン色素を酸化させてしまう事で黒くなりシミとなって現れてくるのです。
しかし、アルブチンがこのチロシナーゼの生成を抑制してくれるので、メラニン色素が生成されたとしても黒色かされるのを防ぐ事が可能となるのです。
そのため、アルブチンの作用で紫外線を浴びてしまっても、メラニン色素が黒くなりにくくなることから美白効果が高いと言われているのです。
アルブチンとハイドロキノンの関係性について
皮膚科や美容クリニック等で使用される美白効果が高い成分で「ハイドロキノン」と言う成分があります。
このハイドロキノンとブドウ糖を結合させたものがアルブチンになります。
ハイドロキノンは美白効果が非常に高いのですが、その分肌への負担も大きい(刺激が強い)のです・・・
しかし、ハイドロキノンとブドウ糖を結合させた成分アルブチンであれば、肌への刺激も少なく美白効果を与える事ができるので、より安全性が高く安心なのです。
それから、ハイドロキノンの場合はメラニンを除去する働きがあるのに対して、アルブチンの美白作用は「シミ等の原因であるメラニン色素の生成や黒色化を促進させるチロシナーゼの抑制」になります。
また、チロシンとチロシナーゼの結合を防ぐ事で、メラニン色素の生成を防いでくれるのです。
しかも、アルブチンが肌内部に浸透すると、一部が分解されるのでハイドロキノンの作用も発揮するのです。
アルブチンは2種類ある
ちなみにですがアルブチンは、
- βアルブチン
- αアルブチン
の2種類あります。
①βアルブチン
βアルブチンは科学名を「ハイドロキノン-β-グリコピラノシド」と言い、ウワウルシ等のツツジ科のハーブに含まれている成分で、それを抽出したものになります。
肌との相性がそれほど良くない事から美白効果はそれほど高くなく、αアルブチンの方が美白効果は高いと言われています。
②αアルブチン
独自の技術でハイドロキノンとブドウ糖を結合させて作ります。
コケモモやなし等に含まれています。
αアルブチンの方が肌との相性が良く、βアルブチンと比較すると「約10倍の美白効果」があると言う研究結果も出ているのです。
このような理由から、多くの美白化粧品に使用されているのはαアルブチンと言う事になります。
アルブチンの副作用について
天然由来のβアルブチンに比べて合成で作られたαアルブチンの方が、美白効果が高い分「炎症・かぶれ」等の副作用を起こす可能性があると言われております。
ですから、肌が弱く敏感肌の人は、βアルブチン配合の化粧品を使用するようにしましょう。
基本的に市販されている化粧品であれば、副作用の心配はほとんどしなくても大丈夫ですが、念の為購入前にパッチテストなどを行うことをおすすめします。
アルブチンはシミの予防対策に効果的
上記で説明した通り、アルブチンはシミの原因であるメラニン色素の黒色化の原因であるチロシナーゼを抑制することから、美白効果が高くシミの予防対策としても効果的な成分になります。
ただし、この効果を得る事ができるのは、あくまでもシミができる前の段階になりますので、既にできてしまっているシミに対してはそれほど高い効果は期待できません。
つまり、アルブチンはシミの予防対策として最適な成分と言う事になります。
では、すでにシミができてしまっている人には利用するメリットがないのかと言いますとそうでもありません。
なぜなら、シミがすでにある箇所にはメラニン色素が集中していて生成されやすい状態にあるので、そのまま放置しておくとさらに症状が悪化してしまいシミがどんどん濃くなってしまうからです・・・
しかし、アルブチン配合の化粧品等でケアしてあげることで、既にあるシミも今以上に濃くなることはなくなるのです。
また、新たなシミを作らない為の予防にもなるのです。
もし、「今あるシミを消したい!」と言うのであれば、ハイドロキノンならメラニン色素を除去する効果がありますので、シミを消す事は可能ですが、その分作用が強力なため肌への負担が大きくなってしまいます・・・
ですから、そのような場合はハイドロキノン利用するのではなく、肌のターンオーバーを正常化してシミを消してくれる飲み薬を活用することをおすすめします。
アルブチンはビタミンCと併用することでより効果を高めてくれる!
アルブチンは単体で使うよりも、ビタミンCと併用することでより効果を高めてくれます。
ビタミンCがシミに効果的と言う事は誰もが知っている事だと思いますが、ビタミンCにはメラニン色素の生成を抑える働きがありますので、併用することで相乗効果が生まれて今以上にシミが濃くなることを防いでくれるのです。
さらに、ビタミンCはコラーゲンの生成を促進させて肌のターンオーバーを正常化してくれる作用もあるので、メラニン色素が蓄積された古い角質の排出が行われることからシミが徐々に薄くなっていくのです。
このようなことから、美白化粧品にもアルブチンとビタミンCの両方を配合しているものが多くなっています。