美容目的で行う「レモンパック」が少し前に流行りましたね。
ビタミンCは肌に良い!と言うことで、ビタミンCを豊富に含んだレモンの輪切りを顔一面に貼ってパックする方法になります。
しかし、レモン果汁が肌に付いた状態で日光を浴びると「マルガリータ皮膚炎」になってしまう危険性があることを知っていましたか?
マルガリータ皮膚炎とは、肌が水ぶくれの様な状態になり激しい痛みを感じる肌疾患になります。
今回はマルガリータ皮膚炎について解説していきたいと思います。
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目次
レモンパックは美肌効果が高い!は間違い?実はシミの原因に・・・
一昔前にレモンパックが流行りましたが、実はとても危険なスキンケア方法なのです・・・
自然植物を使用した美容パックでビタミンCが豊富に含まれていると聞けば、誰もが安心して美容効果が高いと思ってしまいますが、実は美肌どころではなく「シミの原因」にもなってしまうのです。
なぜレモンパックがシミの原因になってしまうのかと言いますと、健康な皮膚は「pH4.5~6.0の弱酸性」になりますが、レモンは「pH2.5~3.0の強酸性」になります。
レモン果汁を肌につけたことがある人でしたらお分りだと思いますが、しばらくすると肌がヒリヒリと傷みはじめます。
これは強酸性のレモン果汁が弱酸性の人間の皮膚の角質を溶かしているからになります。
角質を溶かすことで「肌バリア機能が失われる」ので、紫外線の影響をまともに受けてしまう事になるのです。しかも、レモンに含まれる「ソラレン(光毒性物質)」と言う成分が紫外線のダメージを高めてしまいシミの原因になりますので要注意になります。
レモンパックをした後で外出するとどうなるか想像しただけでも恐ろしくなりますね・・・
マルガリータ皮膚炎とは
上記でレモンパックの危険性について解説しましたが、次はマルガリータ皮膚炎について解説していきたいと思います。
マルガリータ皮膚炎とは「レモン・ライム・オレンジ・グレープフルーツ」等の柑橘系の果物や、「きゅうり・みつば・しそ・セロリ・パセリ・イチジク・キウイ・アセロラ・クロレラ」等にも含まれている「ソラレン」が原因で発症する皮膚疾患になります。
ソラレンがマルガリータ皮膚炎の原因で、その正体は「光線過敏症」や「光接触性皮膚炎」になります。
ソラレンが肌に付いた状態で日光を浴びると肌が水ぶくれのような状態となり激しい痛みを伴います。まるで漆かぶれのような状態とよく似ていて、最悪の場合1ヶ月以上も激しい痛みに苦しまないといけなくなります。
このソラレンが皮膚に付着すると2~3日は影響があるみたいなので要注意なのです。ちなみに摂取する分にはそれほど危険性はないみたいですが、食後2~3時間ほどで全身に行き渡り数時間後には体内から消えてしまいます。
ですから、朝食や昼食等の外出前に上記のソラレンを含んだ食材を摂取してしまうとシミの原因になりやすいと言うことが言えます。
レモンパックがダメですがきゅうりパックもダメなのでご注意ください。
マルガリータ皮膚炎は治るの?
マルガリータ皮膚炎になってしまうと肌が炎症を起こしてしまいますので、炎症の跡が残ったり炎症性色素沈着を起こしてしまう場合があります。
特に高齢者の場合は肌のターンオーバーが停滞気味になりますので、後遺症として跡が残りやすくなります。
若い内でターンオーバーが正常であれば、キレイに跡が消える場合もありますが完全に消えると言う期待はできないでしょう。
ソラレンを含む柑橘類等の果汁が皮膚に付着した場合は、しっかりと洗い流すか外出を控えるようにしてください。
マルガリータ皮膚炎の予防対策方法
マルガリータ皮膚炎の予防対策としましては、料理等でもよく使用するレモンの扱いに注意することです。
他にも上記に挙げましたソラレンを含む果物や食材の扱いには十分注意するようにしてください。
もしレモンやその他の食材を触ってしまった場合は、すぐに水で洗い流すようにしてください。
これだけでマルガリータ皮膚炎を防ぐ事ができます。
またレモンなどを摂取した場合はマルガリータ皮膚炎を発症することはありませんが、上記でも言いましたようにシミの原因になりやすいので外出前はなるべくレモン等の摂取は控えるようにしましょう。
くれぐれもレモンパックやきゅうりパックはしないようにしてください。
マルガリータ皮膚炎になってしまったら
もしマルガリータ皮膚炎になってしまったら、すぐに皮膚科に相談するようにしてください。
炎症跡は残る可能性は高いですが治療を受けることで炎症は収まります。
ですから、もしマルガリータ皮膚炎になってしまった場合はすぐに皮膚科を受診して専門医の治療を受けるようにしましょう。
マルガリータ皮膚炎の特徴は水ぶくれのように腫れて激しい痛みを感じますのですぐにそれだと分かると思います。
自分で何とかしようとせずに専門医に相談するようにしてください。
幼い少女がマルガリータ皮膚炎で大変なことに!

ノルウェーに住む幼い少女のセルマちゃんとフレデリックちゃんがマルガリータ皮膚炎を発症し大変なことになりました。
二人の少女は遊んでいるときに「ライムの木」を見つけました。
そしてライムの木から果実を採りライムジュースを作ろう!となりました。
二人は1時間以上もかけてライムを搾り続けてライムジュースは無事に完成しました。
しかし、翌朝起きてみると自分たちの両手が大変なことに!
二人の手が水ぶくれだらけでパンパンに腫れあがり激痛が襲ったのです。
すぐさま皮膚科を受診した二人に告げられた病名は「マルガリータ皮膚炎」でした。
原因は前日にライムの果実を1時間以上も搾り続けたことになります。
治療の甲斐あって1ヶ月後には二人の手の痛みは収まりましたが、炎症が完全に回復したわけではありません。
日焼け止めはもちろん紫外線の影響を受けないように両手をミトン(手袋)で覆い隠しての生活を余儀なくされたのです。


まとめ
マルガリータ皮膚炎は恐ろしい皮膚疾患になりますので、くれぐれもレモンパックやきゅうりパックはしないようにしてください。
ビタミンCが肌に良いのは間違いないのですが、レモンなどを直接肌に貼りつけることでとんでもない事態を招いてしまう可能性があります。
もしレモン果汁が皮膚についてしまった場合はすぐに洗い流すようにしてください。