化粧品等の成分表示を見てみると「ビタミンC誘導体」と表記されている成分がありますが、誘導体ってなんなの?ビタミンCと違うの?と疑問に思われている方も多いと思います。
ビタミンCは、「水溶性ビタミン」の一種で、化学的には「L-アスコルビン酸」のことを言います。化粧品などの成分表示にアスコルビン酸やL-アスコルビン酸と表記されている場合は、それはビタミンCを配合してますと言うことになるのです。
つまり、「ビタミンC=アスコルビン酸」と言うことですね!
ではビタミンC誘導体は一体何なのでしょうか?
実はビタミンC誘導体と言う成分は、正式な成分名で無いのです・・・
簡単に言いますと、ビタミンC誘導体は、実際はさまざまな成分が組み合わされて作られている成分であり、その総称になります。
ビタミンCが肌に良いと言うことは誰もが知っていることだとは思いますが、ビタミンCとビタミンC誘導体の違いや、それぞれの効果の特徴を知っている人は少ないと思います。
そこで今回は、ビタミンCとビタミンC誘導体の効果の違いや、なぜビタミンC誘導体が開発されたのかについて解説していきたいと思います。
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目次
ビタミンCとビタミンC誘導体の違いはなに?
ビタミンCとビタミンC誘導体の違いはなに?と言うことで、それぞれの特徴や効果、弱点等について解説していきます。
ビタミンCは美肌効果が高いけど弱点がある!?
ビタミンCは美容には欠かすことのできない成分であると言うことは間違いありませんが、安定性が低く酸化しやすい性質があるため肌に直接塗ったりすることはできません。
例えば、ビタミンCが肌に良いからと言って、ビタミンCが豊富なレモンを直接肌に塗り込む人は居ませんよね?
ビタミンCを直接肌に塗り込んだところですぐに「酸化」してしまうので、肌バリア機能に弾かれて吸収することができません。
つまり、ビタミンCの弱点は「安定性が低く酸化しやすい」と言うことです。
それに、肌に直接ビタミンCを含むレモン果汁等を塗り込むことは「マルガリータ皮膚炎」等の原因となりとても危険な行為になるので要注意なのです。
ビタミンCサプリメントなどの粉末状のものを、痛みを我慢しながら肌に塗っている人も居ますが、全く効果がありませんし、マルガリータ皮膚炎などを引き起こしてします可能性もありますので今すぐやめることをおすすめします。
ビタミンCは塩素除去効果が高い
入浴する際にバスタブにお湯を溜めますが、お湯には塩素がたくさん含まれていますので実は肌にとっても悪いのです・・・
本気で肌を守るのであれば、バスタブにビタミンCを入れることで塩素を除去してくれるので美肌効果が高くなります。粉末上のビタミンCはアマゾン等で1000円ぐらいで手に入りますので肌を守るためにもお風呂の塩素除去は徹底した方が良いでしょう。
ちなみにビタミンCの粉末は料理に使用したり、そのまま飲んだりもできます。
ただし、ビタミンCの粉末を直接肌につけることはしないようにしてください。
ビタミンC誘導体の方が肌の悩みに効果的なの?直接肌に塗っても大丈夫?
ビタミンCは直接肌に塗ったところで肌内部に浸透しないので効果はありませんし、最悪の場合マルガリータ皮膚炎を招いてしまいますので注意が必要になります。
しかし、ビタミンC誘導体は直接肌に塗ることができますし、肌への効果も高くしっかりと有効成分を肌内部に浸透させることが可能なのです。
ビタミンC自体が肌に良いと言うことは誰もが理解していると思いますが、肌に浸透させることができなければ意味がありませんね!
そこで開発されたのがビタミンC誘導体なのです!
ビタミンC誘導体は、肌に塗布することでしっかりと肌内部の角質層まで浸透するように開発されていて、肌内部に吸収された後で「酵素反応」によってビタミンCに変化するようになっています。
その仕組みを説明しますと、ビタミンCだけでは肌バリア機能に弾かれて肌内部へ浸透することはできませんが、他の成分と組み合わせることによって肌内部へビタミンC誘導体を浸透させることができるようになります。
そして、肌内部へ吸収された後に酵素の力でビタミンCと誘導体を切り離し、皮膚内でビタミンCの効果を発揮させて恩恵を受けることが可能となるのです。
ビタミンC誘導体についてもう少し詳しく!
ビタミンC誘導体とは、肌に浸透しにくいビタミンCの構造を科学的に変化させ、肌内部へ浸透しやすいように作られた成分になります。
美容クリニックはもちろん一般的な皮膚科やさまざまな化粧品等に幅広く活用されている成分になります
基本的にビタミンCは日光に当たるとダメと言われていますが、ビタミンC誘導体の場合は特に問題ありません。
水溶性のビタミンCは早く吸収されるのですが、皮脂の分泌を抑制してしまうので乾燥肌の方や敏感肌の方には刺激が強くなってしまいます・・・
しかし、分子構造を変えて開発されたビタミンC誘導体でしたら乾燥肌や敏感肌の方でも安心して使用することができます。
ビタミンC誘導体は厚生労働省で認可された有効成分だから安心!
ビタミンC誘導体は厚生労働省が認可した有効成分で、医薬部外品になりますので「副作用」の心配がなく美容クリニックや皮膚科でも使われている成分になります。
ちなみに美容クリニックでは「シミ治療・ニキビ治療」等に活用されている成分になります。
ビタミンC誘導体の歴史は古く、20年以上前からさまざまな治療に使われたり、美容効果の高い成分として親しまれている有効成分です。
ビタミンC誘導体の種類
ビタミンC誘導体と一口に言っても種類はさまざまで、大きく分けると3種類のビタミンC誘導体があります。
水溶性のビタミンC誘導体
水溶性のビタミンC誘導体の特徴は「即効性が高く安定性が低い」になります。
- リン酸アスコルビン酸Mg
- リン酸アスコルビン酸Na
- アスコルビン酸エチル
- アスコルビン酸グルコシド
油溶性のビタミンC誘導体
油溶性のビタミンC誘導体の特徴は「即効性が低く安定性が高い」になります。
- テトラヘキシルデカン酸アスコルビル
- ジパルミチン酸アスコルビル
- パルミチン酸アスコルビル
「水溶性+油溶性」のビタミンC誘導体
両方の特徴を活かした「高浸透型」のビタミンC誘導体になります。
- APPS・・・パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na
- APIS(新型)・・・イソステアリルアスコルビルリン酸2Na(乾燥が強く突っ張りやすい)
一番効果が高いビタミンC誘導体はどれなの?
ビタミンC誘導体は上記のようにたくさんの種類がありますので、どれを選べば良いのか分からないと言う方も多いと思います。
一番効果が滝ビタミンC誘導体は「APPS(パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na)」になります!
高浸透型のビタミンC誘導体の中でもおすすめなのがAPPSになりますが、高浸透型のビタミンC誘導体は他にもあります。
しかし、APPS以外のビタミンC誘導体の場合は「イオン導入器」を用いて肌に塗布する必要があります。
APPSの場合はイオン導入器不要で肌の奥深くまで浸透させることが可能なのでおすすめのビタミンC誘導体と言えます。
まとめ
ビタミンCとビタミンC誘導体の違いは以上になります。
ビタミンCが肌に良いことは誰もが知っていると思いますが、直接肌に塗ることができないためビタミンC誘導体配合の化粧品を使用することとなります。
もちろんビタミンCを摂取することは肌に良いのでビタミンCをたっぷり含んだ食材を摂りいれることは良いことです。
ビタミンCを摂取して体の内側からと、ビタミンC誘導体で体の外側からケアしてあげることで、今まで以上の美肌効果に期待できることは間違いありません。
ビタミンCをスキンケアに取り入れる際は正しい方法で使用するようにしましょう!上記でも言いましたが直接肌へ塗り込むのはやめておきましょう。